
今回は私がどうしても作ってみたかった記事を作りました
小説って物語の楽しさと、表現の楽しさ、ことばのチカラとか
たくさん魅力が詰まっていますよね
今回はその中でも「ことば」にフォーカスを当てていきます
誰かのことばは、いざという時に自分を救ってくれる宝物
小説を読んでいて、ある一節が目に止まることってありませんか?
このフレーズが、この台詞が。
思っていたことを言語化してくれてる!と嬉しくなったり泣けてきたり、
この考え素敵だなと思ったり
いろんな発見や刺激を与えてくれて
自分自身を再形成してくれます
そして、辛いことがあった時には
それまでに読んで頭に残っていたことばや台詞が
ピッタリとその時の自分の心にハマって救ってくれたり背中を押してくれたりもします
この記事では、私が小説をたくさん読んだ中で
きっと誰かの心に刺さるであろう、感動的、素敵な名言をピックアップしました
もしもあなたが今何かに思い悩み、刺激がほしいと感じたならばぜひ読み進めてください!
一緒に小説のリンクも掲載しているので気になった本があれば
ぜひ見てみてくださーい!
それではどうぞ!
深く心に刺さる小説の名言7選
本日はお日柄もよく①/原田マハ
困難に向かい合ったとき、もうだめだ、と思ったとき、想像してみるといい。3時間後の君、涙がとまっている。24時間後の君、涙は乾いている。2日後の君、顔を上げている。3日後の君、歩き出している。
何かに失敗したり、挫けそうになった時に支えとなることばで
登場人物の久美さんが生涯で最も尊敬していた人のことばです
時間が解決する、とよく言いますが、さらにそれを細かく説明してくれている感じ
今その瞬間がいくら悲しいものでも、時間が経てば徐々に成分となって立て直していくものだから、それほど悲観にくれる必要はないんですね
未来の自分が、その時の自分の背中を保証してさすってくれるような感じがします
本日はお日柄もよく②/原田マハ
ほんとうに弱っている人には、誰かがただそばにいて抱きしめるだけで、幾千の言葉の代わりになる。そして、ほんとうに歩き出そうとしている人には、誰かにかけてもらった言葉が何よりの励みになるんだな。
過去、私も弱っている友人になんと声をかけたら良いか考えることに必死で
けれどその友人はことばがほしかったのではなく、ただそばにいれば安心できてよかったのだそう
一人ではまともに思考が回らない状態でも、大切な人がいてくれるだけで落ち着かせてくれるという経験は私にもしばしばある。
そして、いざ立ちあがろうとした時には誰かがかけてくれた応援やことばが背中を押してくれる
とにかく、起き上がるまで無理なく肯定することが大事なんだと
大切な人をぎゅっと抱きしめてあげるのは想像を絶するほどの特別なチカラを秘めているのだと知った
君の名前の横顔/河野裕
こんなの笑い話にもならないんだ。純粋に正しいことを求めている正義感みたいなものが、事実よりも過剰なフィクションを信じてしまうのは、きっとありきたりだけど悲しいことだ。
とっても現代に通ずることばだなと思った
これは絶対的に間違っている、これをしないと気が済まない、
と刹那的に自分の視野が狭くなってしまったとき(もちろん明らかに必要な瞬間もある)、
この言葉を思い返して立ち止まりたい
自分の正義感が翻って誰かを傷つけてしまう、エゴの領域で自分の正しさを押し付けてしまうことがある
正義感っていうのは自分のためにあるのではなくて大切な人を守るためにあるんじゃないかとも思いました
汝、星のごとく/凪良ゆう
誰かに遠慮して大事なことを諦めたら、あとで後悔するかもしれないわよ。そのとき、その誰かのせいにしてしまうかもしれない。でもわたしの経験からすると、誰のせいにしても納得できないし救われないの。誰もあなたの人生の責任を取ってくれない。
自分の人生は自分で決める
ただ現実の厳しさを突きつけているようにも捉えられる
しかし実際のところ、
周囲の目や意見を気にしすぎて自分の手で舵を切れない人生の先には、「後悔」という終着点が待ち受けているんだと教えてくれている気がする
誰も自分の人生の責任を取ってくれないからこそ、最後には自分自身で選ぶのが大事なのだと思う
これは簡単なようで難しいことである
夜は短し歩けよ乙女①/森見登美彦
考えると不思議ではないか。この世に生をうける前、我々は塵であった。死してまた塵に返る。人であるよりも塵である方が遥かに長い。では死んでいるのが普通であって、生きているのはわずかな例外にすぎない。ならばないゆえ、死が怖いのか。
この小説は元は恋愛小説の類で、ファンタジーで奇想天外なストーリーが特徴的な1冊です。
ですが、私がこの恋愛小説の中で最も響いたのがこの一節
恋愛とは脱線するのですが、とても深いなと
生まれたところがスタート地点なのではなく、元々は人々は死んでいて、たまたまこの世に生まれ落ちたのが私たちであるのだという
とても新しい視点だなと感じた
ある種の信仰的な視点であるようにも思えるが、
もしもこの思想に則るならば
元いた「死」が怖く思えるほどに、さまざまな経験や感情を得ることができているのならば、
それはとても素晴らしい人生なのではないかと思う。
夜は短し歩けよ乙女②/森見登美彦
あんた、一期一会という言葉を知っているか。それが偶然のすれ違いになるか、それとも運命の出逢いになるか、すべては己にかかっている。俺と彼女の偶然のすれ違いは、運命の出逢いになる前にむなしく潰えた。『思えばあれがきっかけだった』と、いつの日か彼女と一緒に思い返す特権を、俺はむざむざ失ったのだ。
後悔しないためのことばのように思った
そのワンチャンスを掴むか逃すかは己次第なのだ
行動を移すことで得られるあらゆる「特権」を、何もしないことで逃す
想いを寄せる人に近づくために行動をした人だけが、その先の2人だけの素敵な未来を掴むことをできるのだ
特権ってなんかずるいことばだけど、素敵ですね
アルプス席の母/早見和真
野球部は特別って顔をしすぎなんや。先輩たちも、監督も。あんなふうに偉そうにしとったら絶対に応援なんかしてもらえへん。俺たちの代は、とにかく当たり前のことを当たり前にやろうって話しとる。学校ではあまり野球部同士でつるまずに、クラスの連中とも仲良くする。授業もなるべく寝ない。ホントは当たり前のことをするだけなんやけどな。でも、それだけのことでみんな応援してくれるって思うんや
誰かを味方をつけるには、
まずは小さなことの積み重ねが大事なんだと
当たり前なことを当たり前にこなす
簡単なことではないけど、その基本を忠実に実行してこそ応援してくれる人が現れるのだ
どこにいても誰でもこの部分は当てはまる話で、
改めて普段の行いについて考えさせる深い台詞だった
まとめ
私の解釈も添えて紹介しましたが、捉え方は人それぞれだと思います
どんな形であれ、人の解釈の数ほど救われる人間がいるのだと思うと
ことばは偉大だなと思います
皆さんの中で大切にしまっている小説から得たことばもぜひ教えてほしいです!
ご覧いただきありがとうございました。
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