第174回 直木賞・芥川賞 受賞作まとめ【2026年1月】あらすじ・どんな人向きか・購入ガイド完全解説

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直木賞・芥川賞とは?ざっくり違いを解説

直木賞と芥川賞は、どちらも1935年に創設された日本を代表する2つの文学賞です

名称こそ似ていますが、対象とする作品の性格がはっきり異なります

直木賞芥川賞
対象大衆文芸(エンタメ小説)純文学(文芸誌掲載の新人・中堅)
読みやすさストーリー重視で読みやすい文体・表現を楽しむ
向いている人物語を楽しみたい人文学的な読書体験を求める人
発表タイミング年2回(1月・7月)年2回(1月・7月)

「話題になっているから読んでみたいけど、どれから手をつければいい?」という人は、まず導入として直木賞受賞作から入るのがおすすめです

直木賞受賞作:嶋津輝『カフェーの帰り道』

カフェーの帰り道

嶋津 輝(しまづ てる)著

出版社:東京創元社

種類:連作短篇集

時期:大正〜昭和

東京・上野の片隅にある、あまり流行っていない「カフェー西行」。食堂や喫茶も兼ねた近隣住民の憩いの場で、個性豊かな女給たちが客をもてなしながら、それぞれの道を見つけていく——大正から昭和にかけて生きた”百年前のわたしたちの物語”。

著者の嶋津輝は1969年生まれ、

2019年に『スナック墓場』でデビューし、第170回直木賞でも候補入りした実力派です

今回は候補2度目での受賞となりました

こんな人におすすめ

・大正・昭和の時代小説が好き

・連作短篇で読みやすさ重視

・働く女性の生き様に共感できる

・ミステリーやスリルを求めている人

芥川賞受賞作2作:『時の家』と『叫び』

時の家

鳥山 まこと(とりやま まこと)著

出版社:講談社

種類:純文学

初候補で受賞

建築士でもある著者・鳥山まことが描く、ある家の床・柱・壁・タイルに刻まれた記憶の物語。幾層にも重なる人々の痕跡を愛おしむように編み上げた、空間と時間を主役にした野心作です。

1992年生まれ、

読書メーターの予想投票でも1位を集めた本命中の本命が、

初候補で見事に受賞

こんな人におすすめ

・建築・空間・場所に興味がある

・文体・表現の美しさを楽しみたい

叫び

畠山 丑雄(はたけやま うしお)著

出版社:新潮社

種類:純文学

初候補で受賞

大阪府茨木で荒んだ暮らしをしていた早野ひかるが、ある夜「先生」と出会い、銅鐸作りと土地の来歴を学び始める。満州への渡航と令和の万博——昭和と令和がつながるとき、封印されていた叫びが溢れ出す。政と聖(まつりごと)を描く野心作。

こんな人におすすめ

・日本の近代史・戦争に関心がある

・重厚な歴史文学が好き

惜しくも受賞を逃した候補作たち

受賞を逃した候補作も、選考委員に残るほどの完成度です

「受賞作は読んだ、次は何を読もう」という人にこそおすすめしたい作品が揃っています

直木賞 候補作

白鷺立つ

住田 祐 著

出版社:文藝春秋

第32回松本清張賞受賞作

デビュー作にして直木賞候補入り。天明飢饉の傷痕残る比叡山延暦寺を舞台に、失敗すれば死といわれる千日回峰行に挑む二人の仏僧の物語。異形の本格歴史小説。

家族

葉真中 顕 著

出版社:文藝春秋

読書メーター予想投票で候補1位を集めた話題作。疑似家族を作り出し民事不介入を盾に犯行を重ねる女を描く、ノンストップ・サスペンス。『ロスト・ケア』著者の最新作。

神都の証人

大門 剛明 著

出版社:講談社

第16回山田風太郎賞受賞

死刑囚の父と一人残された娘。戦前から令和まで続く謎を追う、大河ミステリー。書店員の間でも「一推し」の声が多かった一作。

芥川賞 候補作

BOXBOXBOXBOX

坂本 湾 著

出版社:河出書房新社

第62回文藝賞受賞

宅配所で箱を仕分ける作業員・安が「箱の中身を覗きたい」という欲望に蝕まれていく。現代の労働を描くベルトコンベア・サスペンス。1999年生まれの26歳。

直木賞 vs 芥川賞:どちらを読むべき?

読書に慣れていない・エンタメが好きなら

→ 直木賞受賞作『カフェーの帰り道』から始めるのがおすすめです

連作短篇なので1話ずつ読めて、ページが進みやすいという利点があります

大正・昭和の女性たちの生き様を描いた温かみのある作品です

文学的な読書体験を求めるなら

→ 芥川賞受賞作『時の家』がおすすめです

建築士でもある著者の独特の空間感覚が文体に滲み出ていて、ほかでは味わえない読後感があります

ミステリー・スリルが好きなら

→ 受賞は逃しましたが、候補作の『家族』(葉真中顕)『神都の証人』(大門剛明)が実は一番刺さる可能性があります。


次回(第175回)はいつ?

第175回芥川賞・直木賞の発表は2026年7月(上半期対象)の予定です

2026年1〜6月に発表された作品が対象となります

路地裏書房では発表後すぐにまとめ記事を更新予定です

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