第174回直木賞・芥川賞 受賞作まとめ|あらすじと選び方ガイド

小説

直木賞・芥川賞とは?ざっくり違いを解説

直木賞と芥川賞は、どちらも1935年に創設された日本を代表する2つの文学賞です

名称こそ似ていますが、対象とする作品の性格がはっきり異なります

直木賞芥川賞
対象大衆文芸(エンタメ小説)純文学(文芸誌掲載の新人・中堅)
読みやすさストーリー重視で読みやすい文体・表現を楽しむ
向いている人物語を楽しみたい人文学的な読書体験を求める人
発表タイミング年2回(1月・7月)年2回(1月・7月)

「話題になっているから読んでみたいけど、どれから手をつければいい?」という人は、まず導入として直木賞受賞作から入るのがおすすめです

直木賞受賞作:嶋津輝『カフェーの帰り道』

カフェーの帰り道

嶋津 輝(しまづ てる)著

出版社:東京創元社

種類:連作短篇集

時期:大正〜昭和

東京・上野の片隅にある、あまり流行っていない「カフェー西行」。食堂や喫茶も兼ねた近隣住民の憩いの場で、個性豊かな女給たちが客をもてなしながら、それぞれの道を見つけていく——大正から昭和にかけて生きた”百年前のわたしたちの物語”。

著者の嶋津輝は1969年生まれ、

2019年に『スナック墓場』でデビューし、第170回直木賞でも候補入りした実力派です

今回は候補2度目での受賞となりました

こんな人におすすめ

・大正・昭和の時代小説が好き

・連作短篇で読みやすさ重視

・働く女性の生き様に共感できる

・ミステリーやスリルを求めている人

第174回 直木賞 受賞作
カフェーの帰り道
直木賞 連作短篇集 大正〜昭和
カフェーの帰り道
著: 嶋津輝 / 東京創元社
★4.3 Amazon
受賞直後
受賞 第174回
直木賞
候補2度目 念願の
受賞

東京・上野の片隅にある「カフェー西行」を舞台に、個性豊かな女給たちが客と関わりながら自分の道を見つけていく——大正から昭和を生きた”百年前のわたしたち”の連作短篇集。

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芥川賞受賞作2作:『時の家』と『叫び』

時の家

鳥山 まこと(とりやま まこと)著

出版社:講談社

種類:純文学

初候補で受賞

建築士でもある著者・鳥山まことが描く、ある家の床・柱・壁・タイルに刻まれた記憶の物語。幾層にも重なる人々の痕跡を愛おしむように編み上げた、空間と時間を主役にした野心作です。

1992年生まれ、

読書メーターの予想投票でも1位を集めた本命中の本命が、

初候補で見事に受賞

こんな人におすすめ

・建築・空間・場所に興味がある

・文体・表現の美しさを楽しみたい

第174回 芥川賞 受賞作
時の家
芥川賞 純文学 初候補受賞
時の家
著: 鳥山まこと / 講談社
★4.2 Amazon
受賞直後
受賞 第174回
芥川賞
本命 読書メーター
予想1位

建築士でもある著者が、家の床・柱・壁・タイルに刻まれた記憶を編み上げた純文学の野心作。空間と時間を主役にした独特の文体で、初候補での受賞を果たした話題作。

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叫び

畠山 丑雄(はたけやま うしお)著

出版社:新潮社

種類:純文学

初候補で受賞

大阪府茨木で荒んだ暮らしをしていた早野ひかるが、ある夜「先生」と出会い、銅鐸作りと土地の来歴を学び始める。満州への渡航と令和の万博——昭和と令和がつながるとき、封印されていた叫びが溢れ出す。政と聖(まつりごと)を描く野心作。

こんな人におすすめ

・日本の近代史・戦争に関心がある

・重厚な歴史文学が好き

第174回 芥川賞 受賞作
叫び
芥川賞 純文学 初候補受賞
叫び
著: 畠山丑雄 / 新潮社
★4.1 Amazon
受賞直後
受賞 第174回
芥川賞
歴史 昭和
×令和

大阪府茨木で荒んだ暮らしの早野ひかるが「先生」と出会い、銅鐸作りと土地の来歴を学ぶ。満州渡航と令和の万博——昭和と令和がつながるとき、封印された叫びが溢れ出す重厚な純文学。

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惜しくも受賞を逃した候補作たち

受賞を逃した候補作も、選考委員に残るほどの完成度です

「受賞作は読んだ、次は何を読もう」という人にこそおすすめしたい作品が揃っています

直木賞 候補作

白鷺立つ

住田 祐 著

出版社:文藝春秋

第32回松本清張賞受賞作

デビュー作にして直木賞候補入り。天明飢饉の傷痕残る比叡山延暦寺を舞台に、失敗すれば死といわれる千日回峰行に挑む二人の仏僧の物語。異形の本格歴史小説。

直木賞候補 / 松本清張賞受賞
白鷺立つ
直木賞候補 歴史小説 デビュー作
白鷺立つ
著: 住田祐 / 文藝春秋
★4.2 Amazon
高評価
受賞 第32回松本
清張賞
異色 千日
回峰行

デビュー作にして直木賞候補入り。天明飢饉の傷痕残る比叡山延暦寺を舞台に、失敗すれば死といわれる千日回峰行に挑む二人の仏僧を描いた異形の本格歴史小説。

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家族

葉真中 顕 著

出版社:文藝春秋

読書メーター予想投票で候補1位を集めた話題作。疑似家族を作り出し民事不介入を盾に犯行を重ねる女を描く、ノンストップ・サスペンス。『ロスト・ケア』著者の最新作。

直木賞候補 / 読者予想1位
家族
直木賞候補 サスペンス 疑似家族
家族
著: 葉真中顕 / 文藝春秋
★4.4 Amazon
3,000件超
予想1位 読書
メーター
注目作 ロスト
ケア著者

疑似家族を作り出し民事不介入を盾に犯行を重ねる女を描く、ノンストップ・サスペンス。『ロスト・ケア』の葉真中顕が放つ、読書メーター予想投票1位の話題作。

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神都の証人

大門 剛明 著

出版社:講談社

第16回山田風太郎賞受賞

死刑囚の父と一人残された娘。戦前から令和まで続く謎を追う、大河ミステリー。書店員の間でも「一推し」の声が多かった一作。

直木賞候補 / 山田風太郎賞受賞
神都の証人
直木賞候補 大河ミステリー 書店員一推し
神都の証人
著: 大門剛明 / 講談社
★4.3 Amazon
高評価
受賞 第16回山田
風太郎賞
戦前 〜令和
大河

死刑囚の父と一人残された娘——戦前から令和まで続く謎を追う大河ミステリー。書店員の間でも「一推し」の声が多かった、山田風太郎賞受賞の話題作。

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芥川賞 候補作

BOXBOXBOXBOX

坂本 湾 著

出版社:河出書房新社

第62回文藝賞受賞

宅配所で箱を仕分ける作業員・安が「箱の中身を覗きたい」という欲望に蝕まれていく。現代の労働を描くベルトコンベア・サスペンス。1999年生まれの26歳。

芥川賞候補 / 文藝賞受賞
BOXBOXBOXBOX
芥川賞候補 純文学 26歳の新鋭
BOXBOXBOXBOX
著: 坂本湾 / 河出書房新社
★3.9 Amazon
新刊
受賞 第62回
文藝賞
新世代 1999年
生まれ

宅配所で箱を仕分ける作業員・安が「箱の中身を覗きたい」という欲望に蝕まれていく——現代の労働を描くベルトコンベア・サスペンス。1999年生まれの新鋭が放つ問題作。

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直木賞 vs 芥川賞:どちらを読むべき?

読書に慣れていない・エンタメが好きなら

→ 直木賞受賞作『カフェーの帰り道』から始めるのがおすすめです

連作短篇なので1話ずつ読めて、ページが進みやすいという利点があります

大正・昭和の女性たちの生き様を描いた温かみのある作品です

文学的な読書体験を求めるなら

→ 芥川賞受賞作『時の家』がおすすめです

建築士でもある著者の独特の空間感覚が文体に滲み出ていて、ほかでは味わえない読後感があります

ミステリー・スリルが好きなら

→ 受賞は逃しましたが、候補作の『家族』(葉真中顕)『神都の証人』(大門剛明)が実は一番刺さる可能性があります。


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直木賞と芥川賞、「3つの受賞作」から
2026年の文学が始まります
カフェーの帰り道
第174回 直木賞・芥川賞 受賞作
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次回(第175回)はいつ?

第175回芥川賞・直木賞の発表は2026年7月(上半期対象)の予定です

2026年1〜6月に発表された作品が対象となります

路地裏書房では発表後すぐにまとめ記事を更新予定です

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